コウイカは、アオリイカが岩礁帯や藻場などを好んで生息しているのに対して、砂泥地を好んでいて、砂の中に身を隠していることも多く有り、海底のカニ・エビ・シャコ・貝類などを食べています。
狙い場所は、ある程度水深が有る、海底が砂地の岸壁や漁港などになります。
春の産卵時期になると、多くのコウイカが群れで接岸して来るので、この時期には数釣りが可能で、多くの釣り人で賑わいます。
3月後半頃から釣れ始め4月から6月頃に多くの群れの回遊が有ります。
アオリイカを狙ってエギングをしていると、4月から6月以外にも釣れることが有りますが、狙い易いのは、春から初夏頃までです。
潮通しがいい場所や水深が有る場所では、10月から2月頃にも沿岸から狙うことが出来ます。
コウイカ
コウイカは房総半島北部から九州方面にかけて広く分布しています。
墨を多く吐くので、スミイカと呼ばれることも有ります。
沿岸の水深10m~100mの砂泥地に生息し、主に海底付近で生活しています。
体長約40cm体重1kg程度まで成長し、夜行性と言われているので、朝・夕のマズメ時には活発に餌を食べます。
産卵期は、3~4月頃から始まり、この時期狙い易い時期になります。
群れは作らずに生活していますが、産卵期には、オス・メスのペアで行動し、産卵後一生を終えます。産卵後、4週間程度で孵化し、成長とともに深場へ移動して行きます。
日中は、海底の砂地に身を隠していることが多く、夕方から活動し、海底のエビ・カニ・シャコ・貝などを捕食しています。
カミナリイカ
体の表面に無数の紋が入っているので、九州ではモンゴウイカと呼ばれることが多いイカです。
一見すると、コウイカによく似ていますが、コウイカよりも大きくなり、大きなものは、体重5kgまで成長するイカも居ます。
通常、釣れるのは、2kgまでで、平均的には800g程度のものが多いようです。
産卵期は、コウイカよりも遅く、5月から7月頃になります。
シリヤケイカ
やや白っぽい色をしていて、お尻の部分から茶褐色の液体を分泌します。
体はコウイカに似ていますが、それほど大きくはならず、胴長20cm前後までの大きさのイカが多いです。
シリヤケイカは大きな集団で接岸し、釣期は短くて、1度にまとまって釣れることが多いです。
関門エリアや博多湾・別府湾などに多く生息しています。
夜行性の習性が有り、群れを作るので、夜間に集魚灯などを使うと、大きな群れを寄せることが出来ます。
胴付き仕掛け
潮の流れが速い関門エリアではよく使われている釣り方で、特に夜間に集魚灯で群れを足元に寄せると、効率的に釣れます。
足元に仕掛けを入れて、浮きスッテを竿先を上下させて、ふわふわと漂わせてイカを誘います。
足元でアタリが無い場合には、仕掛けを投げて周辺を広く探っていきます。
主に、コウイカやシリヤケイカを狙う時に使う釣り方です。
ダウンショット仕掛け
海底に生息していることが多いので、昼間はダウンショット仕掛けが狙いやすいと思います。
また、浮きスッテをおもりを使用して海底に沈めて行くので、潮流が速い場合や、水深が有る時などでも、仕掛けが海底から浮き上がりにくいので、コウイカやシリヤケイカを昼間に狙う場合には、この釣り方がいいと思います。
仕掛けを投げて、着底させた後、ゆっくりとおもりが海底から浮き上がらないように引き摺って広い範囲を探っていきます。
イカが掛かると重くなるので、一呼吸置いてから強めの合わせを入れます。
エギング
エギングでもコウイカ・シリヤケイカを狙うことが出来ますが、潮の流れが速い釣り場では、ダウンショット仕掛けに比べると、着底させにくく、底中心に攻めるコウイカ等を狙う場合にが降りになります。
カミナリイカは産卵期がアオリイカの産卵期に近く、釣り場によってはアオリイカに混じって釣れることが有るので、カミナリイカ狙いには向いていると思います。
釣り方はアオリイカと同様でいいと思いますが、海底が砂泥地の場所で、底中心に狙うとカミナリイカが狙いやすいようです。
胴付き仕掛け
胴付き仕掛けで足元を狙う場合は3号の5.3mの長め磯竿に、3000番程度のリールが使いやすいと思います。足下狙いの場合は胴付き仕掛けに、浮きスッテを3本程度付けるので、長めの竿の方が操作しやすいです。
投げて狙う場合には、浮きスッテの数を1~2本に減らし、9フィート前後シーバスロッドなどを使うと操作しやすくなります。
ダウンショット仕掛け
シーバスタックルやエギングのタックルが繰り返しキャストする釣り方に向いていると思います。
磯竿だと長さが有り重いので、疲れやすく、アタリも取りにくいと思います。
エギング
アオリイカで使用しているタックルでいいです。
胴付き仕掛け
主に関門エリアで使用することが多いですが、市販の仕掛けも販売されているので、最初はこういった仕掛けを使用して、釣り始めるといいと思います。
一番下におもり15~30号程度を取り付け、三又サルカンなどで枝素を取って、浮きスッテを1~3本程度取り付けます。
ダウンショット仕掛け
三又サルカンで、浮きスッテを取り付ける枝素を付けますが、おもりを付ける幹糸よりも長めに枝素を付けます。
おもりは6~8号程度で水深や潮流に合わせて調節します。
おもりは、海底を引き摺られますが、長めの枝素で浮きスッテが海底の少し上付近を漂って、コウイカを誘います。
浮きスッテは海底から浮いているので、根掛かりは防げます。
エギング
アオリイカで使用する餌木を使用します。